2/20 の日記
世界で一番パパが好き!(録画)
期待値が低かったので、こじんまりまとまっていいじゃないですか、という感想になった。45点と思ったら55点だった、くらいの感じ。
ウィル・スミスの一言で自分にとって大事なものを思い出し、家に帰る、というのはなんなんだって感じだけど、その後の「スウィーニー・トッド」がよい。
ニュージャージーがマンハッタンの近郊で、車で1時間くらいで行ける距離、っていうときの「田舎/都会」の感覚は、もうちょっと微妙なものなんじゃないかって感じがする。
広告会社の就職の面接に、ちょい役でマット・デイモンがいて、問題児で伝説的な辞め方をした主人公の再就職でトトカルチョをしてるのが、バラエティに出てキレ芝居をしたりするときのマット・デイモンっぽい感じでよい。
2/13の日記
フライトナイト (録画)
これは素晴らしいですね。80年代学園映画にドラキュラが侵入してきたら……ってだけの内容なんだけど、手際が確か。
冒頭から「ベッドでイチャついてると、テレビで怪しげな番組がかかり、窓の外では闇に紛れて棺を運ぶ人物が……」と、ものすごくわかりやすく、この映画でやりたいことを提示していて、引き込まれる。引っ越しの前段階について、いっさい前振りも説明もない潔さ。
SFXもいい。この映画の絵の想像力の範囲で、「最も恐ろしいもの」が表現できている、というか。
主人公の彼女は吸血鬼に魅入られて、連れ去られ、身体を許し、血を吸われて吸血鬼になってしまう。その様子が時間をかけて描写される。これをホラー映画だと思って観ると、どってことないが、学園映画の水準で観ると、何かものすごく、つらいものをつきつけられている気分になる。
学園映画ではいいとこ、「主人公の彼女が、金持ちのおじさんに誘惑されようとして、彼女も少し迷いがあったけど、そのときはたまたま主人公と喧嘩したところで……」みたいな、予防線を張ったような展開にしかならない。相手が吸血鬼なら、そんなストーリーの言い訳がいらない。目があっただけでズギュゥゥゥン、抱いて…ってもってかれてしまう。恋人が去って行くのに、たいした理由なんてない。それがちょっと、普通の学園もの映画より現実に近くて、胸をうつ。
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最近のリメイクを誉めている人もあったので、機会があったら観ときたい。この映画を、どうやって雰囲気壊さずにリメイクするのっていう……。
フライトナイト/恐怖の夜 ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]
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そういえば
10年経っても同じ日記サービスを使ってるとは、さすがに思ってなかったな。
2/11の日記
風邪ひきかけた
前日に外出したので、11日は一回休み。
ル・アーブル (boardgame)
寝たり起きたりして、10日にルールを教わったボードゲームをiPadでやるなどしてた。
なんかシミュレーションゲームみたいに、厚紙のコマがわらわら出てくるので、ボードゲームやりなれた人もけっこう引く(iOS版には厚紙のコマはないけど、実物に触ったことないとたぶん意味不明)。
とはいえ、やることは飯と資材の心配なので、わかりやすい。
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よくできているし、面白い。カードの表示やコマの煩雑さが、一生懸命しゃべるオタクの人、みたいな印象で鬱陶しいけど、少し慣れればそれなりに理由のある煩雑さなので我慢できる。
けど、この手の「うまいこと自分のライン取りをして、他人に乗られないように布石を敷いて、乗られたら上手に路線変更をする」遊びは、基本的に、かなりプレイヤーに対してプレッシャーをかけてくる。やりようによっては、かなり直接攻撃に近いニュアンスのプレイになることも。
ふだんゲームしない人がこれを遊ぶことはまずないけど、たとえルールが理解できたとしても、このプレッシャーが嫌い、ということはあるかも知れない。
「手番マーカーなどを使うことなく、手番の回数を7回にして順繰りプレイすることで、全体的には手番をいい塩梅に回す」小技を、ロイヤルターフ以来見た。
同名の映画とは関係ないけど、BD出たのね。
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2/8の日記
はてなスペース(2)
「そんなの流行ってないから」とツン的な態度を取ったら、次は「そう言ってこっそり使う」なので使ってみた。うーん。わたしは「ノードのテキストを書くだけの機能」+「ノードのリンケージをてきとうに編集する機能(時系列かも知れないし、テーマに応じたタグかも知れない)」だけあれば、日記の主体とか別にどうでもいいよね(大事なのはノード間のリンケージを適切に設定できる編集する主体だよね)? と思っているので、やっぱり途方に暮れるですね。
加齢で書かなくなる
加齢というより、書くことと書かないことを選ぶと、日記書くの面倒になるよなー。実名エンジニア日記みたいな、全身ブロガーみたいなのはそりゃ強い。
風邪
今シーズンは生姜たくさん飲んでるし大丈夫だろう、と思ったら、午後くらいから喉と鼻から来た。ここ数日何か……いや日常的に喫茶店に寄り道したりして帰るので、何か、もなにもないですが……。
大人は判ってくれない (2)
少年鑑別所に入れられるところまで。フリーシナリオだな。「なんでもあり」を認めるというのは、確かにこういうことだろう。
「自業自得」みたいな価値観とは違うと思うのだけど、うまく違いを説明できない。
友達の妹? を連れて、人形劇を観に行くシーンで、客席の子供の顔をずっと映すシーンがあるのだけど、主人公の「なんでもあり」の本質は、あの子供の顔なのであって、ただただ、目の前で起きることを知りたい、ってことなんじゃないのだろうか。だから、鑑別所に入っても同じように淡々と時間が流れる。
最近の再生
twitter絶ち、というわけではないけど、習慣的に開くのをよすために禁煙パイポ的に日記でも書くかね。
movie
96時間リベンジ
イスタンブールの中をカーチェイス、そしてバザールの屋根で……あれどこかで……実際、映画全部通して、スカイフォールの冒頭10分と同じくらいの熱量。けなしているわけではなくて、これはこれでほほえましい。
手榴弾の音を使った測量がアイデアのクライマックスで、親父のところにたどり着くと、「よーしじゃぁ煙突から銃を入れるんだ」えっ投げやり、であり、ほほえましい。ゴルフしている政府高官に電話とか、適当なところがほほえましい。「ねぇパパ、彼は殺さないでね」「はっはっは」ほほえましい。
レ・ミゼラブル
開始後90分=門扉ごしに愛を告げるシーンからの、七月革命に向けて盛り上がる一連の流れ、のところで「この映画は、ここまでがセットアップだったのか!」ということに気がつき、わかりましたあとはもう何をされても泣くのでよろしくお願いします、という感じになった。実際はその後、話はちょいちょい飛ぶし、ものすごくのれるわけではないのだけど。
ラッセル・クロウの歌の普通さと比べて、ヒュー・ジャックマンのすばらしさが際だった。
2回目を観たいが、サントラである程度曲を覚えてから……というところで止まってる。
アルバート氏の人生
グレン・クローズを男として見るか女として見るか、というところに観るさいの処理を食われた感じ。
もちろんそこが単純では困るし、あれ以上どうやりようもないと思うのだけど、貧乏、男性社会、階級etcの横糸を渡して話を編んでいくには、あとひと柱、「男?女?」が気にならないくらいの嘘が必要だったんじゃないかなー、などと思った。ホテルにやってくる金持ちのエピソードとか、主人公の目に淡々と映るだけのものでしかなくなってて、なんというかもったいない。
スカイフォール
ボンド教養がある人なら、アヴァンタイトルから主題歌への流れは5億点なのかも知れない。アクションとしてあそこが一番盛り上がるところで、後はどんどん象徴的な話になっていくのを、よいととるか、中折れととるかは人による、か。3回くらい観ると突然よくなる気はする。
話は、撃たれて復帰して、上海行って、マカオ行って、バルデム逮捕して、逃げられて、おびき出して、倒すだけ。潜入したり裏切ったり裏切られたりの展開も一切無い。
007をちゃんと通して見たのは「カジノ・ロワイヤル」くらいしかない。それだけでも、「水=死」なんかの刷り込みがあるので、主題歌で、水中に巨大な手が出てくるところを見ると、素晴らしいと感じられる。他にどれくらい、小ネタ・象徴的な刷り込みに気づくかは、その人のボンド教養によるですね。私はほとんどわからない。
program
「大人は判ってくれない」
と言いつつまだ途中までしか再生してないんだけど。これはいいものですね……。
「学校さぼってぐるぐる回る機械で遊んでも、誰も文句言わない。人間なんでもできるんじゃん!」という開放感と、「なんでもあり」から必然的に導かれる「世界は実は私の為に存在するわけではないんじゃないの(みんな自分の都合だけで生きてるんじゃないの)」という孤独感が、端的に描かれる。
この「なんでもありじゃないか」は、主人公にだけ起きる「反抗」みたいなものじゃなくて、子供が外の世界と何かでつながってしまうとき、必然的にわかってしまうことなんじゃないか。そうするととても現代的な映画に見えてくる。
検索してて「電脳コイル」をヌーヴェルバーグと評している人がいて、なるほどそういうことなのか、と両方に興味が出た。
music
『ひつじ雲』,朝日美穂
インディーズ、直販のみ、「6年の間に書きためた歌詞です」「あとベーグル屋さんでも置いていただいてます」的な売り文句……あぁこの方もそういうイメージの人に……と思ったけど内容はガチだった。あ、いまどきインディーズで売るなんて普通か……。
『THRILL MARCH』聴いたときの「なんだかすごいけどどこに行くのかよくわからない」感じに、流れが与えられているのは、バンド演奏の賜物か。曲順が疲れないように構成されてるからかな。
その他
はてなスペース
「コミュ」的なものに入ってから何かその「コミュ」に合ったことを書く、という発想が、自分のなかでは流行ってないので、入り口まで行ったけど、試す気が起きなかった。
最近の再生
人生はビギナーズ(映画)
やっぱ予告と全然違ってた……。時制はすでに父が亡くなった後。父がカムアウトしてから死ぬまでの回想と現在をカットアップして進行。まぁなんというかこの独身男にとって全てのことは「気がついたら終わっている」し、「そもそも気づかずにぐるぐる同じところを生きている」のじゃないのかと。そんな男でもメラニー・ロランのような美女とつきあえる(ただしユアン・マクレガーに限る)。「歩いても 歩いても」で阿部寛がぽつりと「いつもちょっとだけ遅れてしまうんだ」と言うシーンを思い出しました。
アニマル・キングダム(映画)
これは意外とめっけものでした。母をオーバードーズで亡くし、祖母の家で犯罪者に囲まれて養われることになってしまったボンクラ高校生。ボンクラ顔がだんだん男の顔になっていきます。ばあちゃんのしたたかさ・気持ち悪さ(悲しいわよね、ハグしていいのよ、と迫ってくる)は出色。
話運びもよく、きっちり最後に主人公の二択になる。
タランティーノ激賞だったそうですが、タランティーノだったら最後はカンフーでぶっ殺して「THE END」とか出す! と思いながら観てました。
アンストッパブル(録画)
なんにも内容ないのに面白いじゃないですか……! 映画館で観てたら、大カーブを曲がるシーンでは「おおおお」と声が出てるはず。そういう巧みさ。
es(録画)
初見。さいしょ記録映画っぽく撮ってたら「全然つまらんからおっぱいとか交通事故のシーンとか足してよ」とプロデューサに言われて急遽女性をキャスティングした……のではないかと思えるような構成。女が銃を手にとるシーンとか、注目させるだけで全然本筋と関係ない……。
私はそういうサービスは映画に必要だと思っているので嫌いではないけど、滑っているギミックもある。あの未来メガネはさすがにリアリティを破壊しているのではないか。記録映像っぽいモノクロの画を入れたい、という意図があるのだろうけど。
看守役の熱演で気分は悪くなるけど、これ観て「人間って怖いですね」はないだろ。「自分の良心に反する行為を強いられると、良心を守るために指揮系統を過剰に尊重する」「これも実験だな! とフレームの外を疑い出す陰謀論者にはいかなる説得も無駄」みたいなものの恐ろしさは垣間見えたけど、基本は看守ふたりのゴリ押しで場の空気が危険に傾いていく進行。状況にハマる気質の人間もいるかもしれないし、そうでない人間もいるかもしれない。そういうのをおおざっぱに「人間こわい」ってまとめるのなら、「こわい」ことはいくらでも繰り返されつづけるだろう。
*1:ウィンクルボス・αとウィンクルボス・βが……的な意味で