日曜日プレイログ

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  • くにとりっ!

実験的に拡げたりその場で箱を開封したりするの歓迎の会なので、最後までできなくても仕方ない。

メディチ・ストロッチ

やはり傑作ですよこれは。

最後まで遊んでも値付けの緊張感が減衰しないのが素晴らしい。ラウンドを追うごとに競りのフォーカスが「船の価値」→「産物の綱引き」→「袋の権利・終了させる権利・船を埋める権利」というふうに移り変わり、どんどん価格が「わからなく」「派手に」なる。

いつもこのゲームをやりはじめるときには、「心の中にしか相場がないゲームだから探り合いでキャッキャウフフできるぜ……!」という、軽率な気持ちで始めるのだが、始めてしまうと、そんな甘いゲームではなかったことを思い出す。毎回そうなる。外から「面白いですよねこれ」と言われても、やっている二人は「そんなことはゲームが終わってから言ってくれ」という気分だ。

http://allespiele.tumblr.com/post/741728427/80

盤面を見るだけでおなかがいたい。苦しい中よくやった。勝ち負け? 私みたいなずぼらで経済感覚の狂ってる人間が勝てるわけないじゃないですか。

ストレイシーフ

まだ遊んだことない人がいるので…なるほど…まぁでもいいんじゃないですか、これはこれで…などの会話とともに進行。

ほんとニヤニヤするわーこれ。思ってるより全然ロジック(らしきものの片鱗)はある。そのロジックが勝ち負けにつながるかどうかはよくわからないにしても。さらに、ロジックや手続きらしきものに向かい合っていると、プレイヤーが勝手にゲーム空間を捏造しはじめる。大喜利に近いヘラヘラ感がある。

今回は「ナイトはないとー?」に度肝を抜かれた。そうか、駄洒落もこのゲームでは要素になるのか!

などとやっていたら、会場に「ちょっと見学していってもいいですか?」と、小学生の子供とお母さんが。ここはストレイシーフの出番なのだった。

テラフォーマー

実に手堅い。リソース配分、ワーカープレイスメントの中の悩ましい何かの種を取り出して植えた苗木キットみたい。ゲームデザインだけでなく、コンポーネントも手堅い。少ないコンポーネントでできることがわかってる感。言っても苗木なので打ち筋がたくさんあるわけではない。毎回ランダムで選ばれる、ゲームでできるアクションを見たときに「何をするべきか」を感知して立ち回った人が勝つ。

やりながらびっくりしたこと。序盤の1,2ラウンドは、できるアクションがないので、やることは、自分の収入源upと、それに比例して必要になる飯(緑化レベル・酸素)の確保だけになる。序盤は他人とほとんど差が出ない筈。しかしこれだけで、「うーん、どうしよう?」と考えはじめてしまう。

「競りにすれば何でもある程度(おれたちの好きな)ゲームになる」のと同様「飯ゲーにすれば何でもある程度(おれたちの好きな)ゲームになる」のだろう。

くにとりっ!

なるほど、ドミニオンにこうやって攻撃要素を入れるのか、という例。実際のプレイも手探りだったので「合戦」がどうなるかは未確認。パーマネントなアクションカードとして自分の前に出せば、その効力が毎回受けられるが、手札に持っておくと「合戦」時の戦闘力にボーナスがつく、という仕組みが面白い。

おわりに

予約の3回分を消化した。疲れた。次の予定はいまのところない。

各参加者が積極的にやりたいことを提案すれば、それだけ、不確定要素が減り、当日やることのマージンの幅を狭くしてよくなるし、結果として、主催者の荷物とストレスは減るものだ。

そのことは(私が楽をしたいだけではなく、他の集まりをやってる人のためにもなるだろうし)、日記やtwitterには何度か、書いた。「SDJやDSPの賞レースに誘導されて、その年出たものを買って遊んで、今年は**が来ましたねーとか言ってるだけで楽しいか? (それは自分でやりたいことを探す妨げになってないかね?)」とも言った。そのかんがえの実装例として、twitter/tumblrを併用して、ゲーム会を数回やってみたのだった。

twitter/tumblrを併用する理由。

参加してくれた人の、今の関心を拾い上げて、その関心について準備できるのが望ましい。しかし、ゲーム会の中で「最近の関心を教えて」、と言っても言いづらい。教えてもらっても、その場にそのゲームが準備できているかどうかはわからない。

だから、参加者が、日頃の思いつきでちょっと「そういえばあれやってみたいな」と思ったときが、人に伝える最良のタイミングだ。それを逃さず書いて、見える場所に置いておけば、誰かがあなたの関心を拾ってくれて、遊ぶ機会として実を結ぶかも知れない。その可能性を広げるためにネットがある。

当分、私には次の会場予約をやる気はないが、#asdwのハッシュタグは私のやる気とは関係なく存続する。

どうぞご利用ください。

ボードゲームに気持ちが向いたとき、誰かが見ている場所にその気持ちを書き残せば、それが小さなサークルのはじまりです。

(というか、自分がいつやめてもいつでも戻って来られるように、twitter/tumblrを使って極力フラットな枠組みを考えてみた、とも言える)

私が言いたかったのはこういうことだ。

  • 今日日これだけネットが使えるのだから、誰でも「やりたいこと」=意図を示すことくらいはできる
  • 人のやりたいことを見て、それに同調したり励ましたりすることで、お互いの意図を育てることができる
    • その結果として「じゃぁ**で遊びましょう」ということになりえる
    • いきなりサークルで「**持ってきたんだけど〜 やる人〜」と半ば騙すように席につかせたり、MLに「**やりたいんですけど持ってる人いますか〜」と失敗のリスクの高い呼びかけをする必要はない
    • 「やりましょう」になる前の「やりたいなぁ」は誰でもたくさん持っていて、それをそのまま弱いメッセージとして出すことで、ローリスクで仲間を募ることはできるでしょ? そして、その弱いメッセージを出すインフラは、身の回りにたくさんあるでしょ?
  • 面子の誰かの意図を叶えているという実感なしに、大きな荷物を抱えて集まって、ただ時間をつぶすのは、リスクも高いし、つらいもんだよ
    • 「こんなにたくさん持ってこなくていいのに」そりゃ荷物運ぶオレが一番わかっとるわい
    • 新作を買ったから遊びましょう、というのは、遊ぶ大きなモチベーションではあるけど、意地悪く言えば、「何がしたい」と誰も言い出さないから、とりあえず新しいものを買って無理矢理動機を作ってるだけのことだよ

どれだけ伝わったかはわからないが。