猫を探して
ねこ映画なのだ、と思って観に行ったら、映画じゃなかった……。
「猫と人間という視点を糸口に、現代文明を素描する」みたいなドキュメンタリー。フランスの映画。
水俣病の話題などがとりあげられているので、確かに、かけるなら熊本でかけてあげるしかないな、と思うけど……むー。
「ある道の専門家がよせばいいのに自分の専門領域をはみだしてむりやりいろんなことを書いてみました的新書」もっと悪く言うと「とりあえず単位は出してもいいけど的文系(ダメな意味での)学生の卒論」クオリティ。
(「ダメな文系」というのは自分がそうだったから喩えに使っているのであって、他意はありません)
猫と人間の付き合いで、日本の事例が取り上げられているのが「水俣病」(猫が狂い死にをするというところから始まった)「たま駅長」「猫カフェ」「猫KAWAII」であるところが、ちょっと、結論ありきの取材姿勢を感じさせる。日本人はそんなクイアーでもクールでもないと思いますよ……。んで、最後に取り上げられるのが、アメリカでの、ターミナルケアの現場で死ぬ人を看取る猫の話。なんだかな……という感じがする。
とはいえ、それぞれの事例はわりと面白かったし、真面目に作ってあるので嫌いではないです。猫はかわいいし。別に猫って人間の営みとは無縁なところで生きてるんですけどね、というスタンスでまとめてあるのは好感持てた。
50点以下の映画にどういう基準で点数を付けていけるのか、わからなかったけど、ひどいものはひどいし、もっとひどいものもあるんだろうな……ということがわかった。
35点。