ラーのモチーフをスポーツに (←)

昨日のゲームの話はかなり独りよがりだったのでもうちょっと判りやすく書きます。Raというゲームがあります。昨日「モダンアート」でも書きましたけども、比類なきゲームデザイナー(というか、デザイナーというとほとんどこの人しか知りません…すいません)、ライナー・クニツィーアが1999年にaleaから出したゲームです。

基本的なルールはシンプルで、お金(太陽チップ)を使って場に出たものを競り落とし、同じ種類の財を集めることでボーナス点を取っていくだけです。競りなので、他人に「競り勝つ」必要があります。またトータルで勝つには、いいものを自分が安く、よくないものは他人に高く買わせる必要があります。ここで資源のコントロールが要求されますが、1ゲームに使えるお金は数少ないので、悩ましいです。

また、落札に使われたお金が次の競りの商品の一つに乗り、落札してついてきたお金は次のラウンドで再利用できる、というシステムが独特です。

運の要素が適度に盛り込まれていて、ゲームに華があります。

http://ejf.cside.ne.jp/review/ra.html

このゲームは、エジプト文明をモチーフにしていて、僕はシステムそのものよりも、太陽神ラーをかたどった青いコマが好きなのです。

他の多くの傑作ゲームと同様、現在絶版。

これを、アメリカのメーカー、Uberplay社が再販してくれることになっているのですが、「これ、エジプトやめて、スポーツゲームにしてみようか」と、社長が仄めかしたそうです。久保田早紀の「異邦人」をザードの人が歌ってるような感じでしょうか……テーマに固執するわけではありませんが、あの青い駒と太陽チップがなくなるのは残念です。絶版なので、粘土でコマを自作しようかとまで思ったことがあります(ある、というか、まだ粘土は持ってます)。

Uberplay社は、社長がほぼ道楽でやっている会社だという記述を、どこかで読んだことがあり(場所は失念)、社長のやり手っぷりが伺えて面白かったです。