今年のゲーム十選

総評

一つ一つ気合いの入った解説をする気力がないので、軽く。

ボードゲームも三年目。一つのゲームをたくさんやった、ということは今年なかった。まぁ慣れた、ということだけど。今後は慣れた後の楽しみ方を探す所存です。

メディチ

年末にわき起こった(自分内)「メディチ」再評価が、記憶が近いこともあり個人的には一番印象深い。いやほんと、こんなに第一印象と違うゲームとは思っていなかった。競りゲームって相場がわかんない…という理由で敬遠されるんだけど、ポイントは「いくらで競るか」ではなく、自分が有利に競りができる状況をどうやって作るか、ということだったりするわけだ。

アクワイア

古いのにゲームとして劣化していないところがすばらしい。起承転結がわりとはっきりしてるゲームなので、1,2回プレイしてそのあたりが腹で理解できるようになってからが勝負かもしれない。

サンマルコ

2005年の「ルール燃え」部門。ケーキの分配問題がゲームになっているという…独特のシステム。これは今ショップで買えるみたいなので、変わったゲームを遊んでみたい人はぜひどうぞ。

サンチアゴ

これを挙げるとオレらしい(陰険で狷介だというイメージがあるらしい)ので挙げた。プレイは上手じゃないです。しかしこのビッドに苦しむ感覚はいい。

皇帝の影

プレイの展開如何でゲームが膠着してしまうなど、バランスの悪さのため、評価の芳しくない「皇帝の影」だけど、自分のポイントは高い。理由は、歴史燃え、という要素を真面目に取り上げているから。

普通ボードゲームって、システムを先に作ってそれに見合ったテーマを探してくる、という作り方をすると思うのだけど、このゲームは発想が逆だと思う。ある状況をどうやってゲーム的に表現するか、知恵が絞られている。絞ったあまり奇っ怪なややこしさになっているけど…。かっこいい言い方をすると、歴史をシミュレーションゲームの言語ではなく、ドイツゲームの言語で語ろうとしているところがあり、そこにデザイナーの意志の力を感じた。

ルイ14世

箱の小ささ・安さとプレイのじっくり感のパフォーマンスが良好。影響力コマが角柱だったり、スタートプレイヤーマーカーがベルサイユ宮殿の絵だったりするヘンなこだわりもいい。Ruediger Dornは「ゴア」もいい感じだし、これから追っかけてみたい。

フィレンツェの匠

あとは、おなじみのデザイナー。

クラマー枠は「フィレンツェの匠」。まだ2回しかやってないし、先日の日記にも書いたように、この人のゲームは「どういうプレイしてもそこそこ行けるんちゃうん?」という感じがするのだけど、まさにその先が勝ち負けを競うゲームの世界であって、そこそこ行けるのは、初めてのプレイヤーが極端に凹まないための配慮である気がしてきたので好感度が上がった。

バベルの塔

クニツィア枠は「バベルの塔」。2005年のルール部門はこれが一位(サンマルコは旧作発見)。なんということはないルールの筈が、やっていると「…そういうことか!」と理解できてくる感覚は、よいドイツゲームに共通するものだ。

カッツェンジャマー・ブルース

クニツィアのカードゲームとしては華があってよくできている。華がなくてよくできているものが多いので、これはカードの可愛さも込みで評価。

番外

番外は、「今のオレには理解できなかった」残念賞。クソゲーと蹴ってしまわず、再評価のためのポテンシャルがあると考えたい。しかし「むかつく友達〜」については、なんとも言えない…奇妙なゲームであることはうけあうけど…。