感想・ポラリティ

詳細はいずれ。
「ポラリティ」が面白かったです。

この「面白い」というのは、システム的にユニークで面白い、というのではなくて、勝つために様々なことを考えるという人間の思考の自由が体感できて面白いということです。磁石を浮かせるということに対して、シートの丸まりや布目や、コマの接合やバリを意識するところまで、感覚を鋭くしていきます。端から見れば「バカみたい…」なんですが、そういうことを考えている人が自分の他にもいるということがわかって、その人と対話することができれば、そこから(ゲームシステムがとりたてて刺激的でなくても)、面白さが生まれていくんですねぇ。

何をいまさら、ですけども…。

私は「百人一首」や「ルービックキューブ」を真剣にやる人の発想が、よく理解できませんでした(理解というか、そういうのは自分の辞書にないと思っていた)。ゲームではなくスポーツの一種だと思っていたからです。スポーツなら、それに時間を費やした素養のある人が勝つだけです。

…しかし、スポーツであっても、その世界に足を突っ込んだ人同士が語る言葉があれば、その言葉のやりとりで面白さが生まれていくものなのだと、いうことを、あらためて理解しました。*1

*1:自分がカタンを無視しがちなのも、このへんの対話用の言語が十分に育ってないからだと考えると、囲碁将棋をやらないこととカタンをやらないことが同根だという、不思議な結論になる