今日の再生(サイレントヒル・サウンドトラック、グールドのバッハ)

バッハはなんのことかわからないまま数字も書いておく。たぶん、この数字をコンプする遊びなんだな。

SHサントラはもちろん1。理由は1が好きだから。2は音楽に力はいっているな、と思ったけど、格別思い出せる感情もなし。3以降はほとんどやってない。ふだんから「ゲーム音楽」を曲として反芻したいわけでもなし。

1の記憶を辿り直しても、テーマ曲以外には、「ゴンゴンゴン」「ビーガー」という恐怖音の記憶しかない。そんなんでサントラなんて成立すんのか……? という興味で、iTSで購入した。

結論から言うと、これはいいサントラ。ただしゲームの、というより、生活のサウンドトラック。再生時間の7割以上が恐怖音。歩きながら聴くといつでも世界がSHになる。ヘッドホンをしたままうっかりトイレなどに入ってしまうと恐ろしい思いをするだろう。

ゲーム経験者には強いAR性を持った音だと言える。(自分の定義では「AR」とは空間に結びつけられた単なる情報ではなく、見ている空間の意味を変えてしまうもの)

こういうインダストリアルノイズで作られた音楽は、逆に、まわりの環境音を「音楽」に変質させてしまう。これを聴いたあと、喫茶店で座っていると、自動ドアの開く音も、エスプレッソマシーンが稼働する音も、「音楽」に聞こえる。人の声も「音楽」になってしまうのかもしれないな、と想像すると、こういうのを好む若い人が、他人に興味なくなる感じというのが、わかったような気になった。

クリムゾン・キングの宮殿」なみにいかしたジャケもよい。「I'LL KILL YOU」などのなげやりな曲名もよい。

SILENT HILL

SILENT HILL