今日の再生

エンゼル・ハート (CS, 10%)

ひょっとして、自分がレンタルビデオで初めて借りた映画か? そんなことはないか。

チャンネル変えたらイヴァンジェリンと寝るところからだった。そのまま最後まで観る。

これ、最後のイヴァンジェリンの死体は、デ・ニーロが殺したともとれるふうに演出されているのだけど、それを見てしまうと、さかのぼって、全ての犯行はデ・ニーロによるものかも知れない……と、考える余地が生まれる。しかし、そう判断できる根拠は何処にもない。この事件は単純な連続殺人であり、悪魔崇拝などは妄想だし、デ・ニーロの目が光るところはミッキー・ロークの主観です、という見方を許容してしまうと、同じ見方で、すべてのシーンを主観と判断する可能性を排除できない。つまり「デ・ニーロが犯人」という見方をした途端、この映画は本当に何でもありになってしまう。原作も買って持っていたような気がするけど、読んでないので、元がどういう書き方だったのかは知らない。

しかし、ミッキー・ロークが周囲から頭のおかしなことを言われて「オレが実は*****……」と思いこむ、という話の裏で、デ・ニーロの緻密なアリバイトリックが犯行を成立させていた、とかだったら、『火刑法廷』みたいでかっこいいのじゃないか、などと思いながら床に就いた。

エレベータのカットインや馬小屋で銃で撃ち合ったりするシーンなど、ラスト20分観ているだけでも不吉な雰囲気は伝わってくる。海外版「リング」でも出てきたけど、馬が死ぬというのはやっぱり恐ろしいことなんですね。