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テッド・チャンの短編集を通勤時読む。以下読んだとこまで感想。
「バビロンの塔」:
神とか世界とかはどうでもよくて、巨大なものを見たときの見当識喪失に燃える話。宇宙のランデブー・ミーツ・バビロニア。
「理解」:
スキャナーズばりの荒唐無稽な超人バトルなのに、笑うところがない…なぜか読まされてしまう不思議な話。これもなんというか、簡単に言うと、超天才の全能感で引っ張ってしまうような話。
「ゼロで割る」:
読んだ自分がよくわかんないままなので、ぼくみたいな読者に読ませるのには成功してるとは思えないけど、けっこうすごい試みなんじゃないでしょうか。
SF的な「よくわからんから再読」する努力と、人物理解的な「よくわからんから再読」する努力を一緒にできないか、という書き手の意図が最初にあって、夫婦の、お互いを気遣いつつも、最後のところで、理解する・しないの間で引き裂かれるというテーマが、そのまま、数学的なゼロ除算の問題に結びついてる。…ような…ほんとかな…ちがうな…でも、そうじゃなかったら、「だから何?」という短編でしかないので…。