『死が招く』

同時代ゲーム11/14分より。『死が招く』の感想から。


そういえば『死が招く』の次のような場面は殊能氏の諧謔趣味と 共通性があると言って良いかもしれない。

「何ですって!」と、今度はサイモンが憤慨した。「密室の偉大 なる先駆者エドガー・アラン・ポーのことを想像力のない作家だ とおっしゃるんですか! お言葉ですが……」
かくして密室ミステリの起源について、侃々諤々の議論が始 まった。何しろこの点については、それぞれが一家言持ってい る。ハーストは議論を早々に切り上げ、部屋にあるものすべて から指紋を採るよう、部下に命じた。

殺人事件の現場検証中に密室馬鹿が突然密室談義を始める、というシーン。ここでヘラヘラ笑ってたの、ぼくだけじゃなかったんだ、と、ちょっと安心しました。