「トラックバックスパム被害者の会」・自治会についてフォロー

ざっと当該キーワードの主旨を読みましたが、特に僕が問題と感じるところはありませんでした。

その前に「自治会」について

「被害者の会」キーワードを立てたのは、「はてな自治会」キーワードを立てたのと同じ、id:gliffさんです。僕は「意見を集約する」という主旨には賛同しても、その運営方法に疑問を感じていたので、自分の日記で、「自治会」に対して、賛成意見とも反対意見ともつかないことを書いていました。

この件について、id:gliffさんに、以前の日記にもコメントを頂いています。「自治会」に反対ではない…かといって賛成でもない理由について、お答えしておきます。「被害者の会」キーワードと被る部分もありますので。

自治会」で問題と感じていたのは、「特定ユーザ間の合意」が、合意を超えて何か強制力のようなものを持つかもしれない、ということです。

ユーザ間の「合意」に関して、id:gliffさんと僕の間で考えが違っていて、話がずれていたかも知れません。

ユーザ間の合意というのは、どこまでいっても、当事者間の約束ごとに過ぎません。それでかまわないし、それ以上の力を持っては困ると思います。「合意」に基づいて、あるユーザが他のユーザに影響力を行使するということは、可能な限り避けなければなりません

id:gliffさんが構想されている「自治会」というのは、そのようなものではなく、見解をまとめるだけの作業をキーワード上で行うプロジェクトなのかもしれません。しかしながら、そこに「はてな自治会」という、「はてな」を冠とする一意の名前が付いてしまっては、それが権威的になってしまう恐れがあります。

このような理由から、「自治会」的な、意見集約作業は、「グループを使って」「勝手に集まりたい人が集まって」「あちこちで並列に作業すればよい」と思いました。

そこから生まれるまとめは、ひとつの見解であって、それをユーザや「はてな」運営者が選択するかどうかは、それぞれの自由です。その自由を奪うことはできません。上のコメントでid:gliffさんはやもすればグループ乱発され混乱を招くおそれがある、と心配されていますが、もともと乱発してよいものだと思います。もちろん、突拍子もない見解は、誰も相手にしなくなるでしょう。多くの人の目に触れることで、グループにも成長の余地があると思います。

「被害者の会」について

さて話をもどして「被害者の会」ですが、アドバイス、情報の開示などの活動を行われるとのことで、他ユーザに対して影響力を行使しないという意味では、マイナスの評価はなんらありません。よって「リンク不可」には投票していません。

(ただ、このようにモデレーションシステムを、何かのグループの活動・存立に関する投票行動に使ってよいのか、ということに関しては、グレーではないでしょうか。モデレーションというのは、その言葉をリンクしてよいかどうか、という一点に関して行われるのが建前だと思います。僕は「あぁそういう使い方もあるかぁ」くらいにしか思いませんが…)

以下個人的な意見。

「被害者の会」に関して、プラスにも<投票>していないのは、他にベターな案があるような気もするから。ユーザが集まって解決する前に、技術的に解決することができるのであれば、それに越したことはないと思います。

トラックバックするというのは、有る程度自由が認められているからトラックバックなのであって、ひとたび「被害者の会」のようなものが成立してしまうと、トラックバックスパムかどうか微妙な案件についても(たとえば…間違ってorやむにやまれず大量の言及を送ってしまったなど)、「被害者の会」に届け出るということが何かの抑止力になる可能性もあります。

そのように、「ある」ことで、他のユーザにプレッシャーがかかる可能性があるものは、僕は少ない方がよいと思います。

そういう意図がないのであれば、すいません。しかしながら、役員の選出に関して定められた、細かな規定を見ると、「なんか関わると面倒そうだな」という印象を受けるのも事実です。

そのような手続き的部分ではなく、具体的に何をするものか、活動ポリシーをもう少しわかりやすくしていただけると、賛同者も増えるのではないでしょうか。

トラックバックスパム、についていえば、もうこれはほんと、相手にするのもくだらないと思うので、わざわざ運営者を立てて何かをするというより、そのトラックバックを簡単に消せる、あるいは、ユーザが特定できるのであればそのユーザからのトラックバックを受け付けない、ということでよいのではないかと思います。

( http://d.hatena.ne.jp/matsunaga/20040816#p4 と同意見)

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