お風呂に入るときに100円で買った文庫本を持っていくのだが、チョイスはばらばらだし、読んでしまうつもりもない。ときどき持って入る(といっても夏の間は湯船に入らないから、風呂で本を読むという習慣じたい間歇的なものなのだけど)『赤毛のアン』がそうとう面白い。なにこの人。1ページに1回の割合でヘラヘラと笑いながら読んでいる。

さぁ−−お祈りはわかった。最後の所は階段を上りながら覚えてしまったし。さて、この部屋のことを色々想像して、いつまでも想像したままになっているようにしよう。床には、うすももいろのばらをちらした白いビロードのじゅうたんがしいてあって、窓にはうすもも色の絹のカーテンがかかっている。壁には金や銀のつづれ錦がさがっている。家具はマホガニーマホガニーってみたことはないけれど、とっても豪勢に聞こえるわ。これはピンクや青や真紅や金色の豪華な絹のクッションにうずまった長椅子で、あたしはゆっくりともたれているんだわ。あたしの姿は壁にかかっている大きな素晴らしい鏡にうつっている。背が高く気品があって、白いレースの裾を引きずっているガウンを着ている。胸には真珠の十字架をかけ、髪にも真珠をつけている。髪はぬばたまの夜のように黒く、皮膚は象牙のように青白い。名前はコルデリア・フィッツゲラルド姫。あら、いけない。自分にもほんとうらしく思えないもの。

微妙に他人を意識した自分ツッコミとか、考えながら盛り上がって最後に名前思いつくところとか、これはぼくの好きな感じのweb日記だと思います。

太字の部分を、

家具はマホガニーで。マホガニーっていうものをみたことはないのですけども…。いやでも豪華っぽいし。言葉が。

名前はコルデリア・フィッツゲラルド姫。コルデリアて。

のように脳内で書き直して楽しんでます。