茶飲み話日記

熊本には私立の小学校がそれほど多くなくて、そのかわりに、大学の附属小学校に通わせるのが、ひとつ、教育熱心な親御さんの目安だったりする。

会社の女の子がほほえましげに「付属(だから、付属というのは附属小学校のことである)に通ってる子って、すごく利発そうなのよねぇ。いつも会う子がいるんだけど、通学するバスの中で、隣に座った人に必ず話しかけたいらしくて、きょろきょろしてるのよ」と、いうことを話していた。

「でもそれって、登下校で事故に巻き込まれない為の知恵じゃない? 知り合いが多ければリスクは減るよね」と、私が言うと

若干引き気味に彼女は「そうかぁ…でもそれって親がそうしなさいって言ってるのかなぁ?」と、やや不満げな様子だった。私が無粋だったかもしれない。

そっちのほうが生き残りやすいから声かけろ、とは、親もさすがに言わないと思うけど。というか君たちもっとミステリを読みなさい。*1

あぁしかし、この最後の「ミステリを読みなさい」は何にでも置換可能だな。「ニーチェを読みなさい」とか、「和辻哲郎を読みなさい」とか、なんとなく意味がありそうでなさそう。

*1:謎解きが得意になるから、という意味ではなくて、子供に意図を悟られず何かさせたい場合、親はどういう台詞を言うべきかという、小説的想像力の意味で