キャメロットを覆う影

アーサー王をはじめとする円卓の騎士の物語世界を題材にしたゲーム。

要するに、あちこちで災厄が発生する(カードが一枚ずつめくられて、場所ごとに危険度が高まっていく)ので、プレイヤー全員で配置やカード配分を決めて火消しにあたりましょう、というもの。パニックゲームみたいなノリに近い。あと、昔のゲームウォッチを連想する。

キャラクターごとに特殊能力があって、それを活かすような手札のマネージや動きをさせたほうがいいのだけど、とにかくスピード重視。ランダムにめくられるカードが、場所ごとの危険度を上げていくので、体力を消費して(行動回数を増やして)でも、現地に急行したほうがいい。

感想 - よくできています

コンポーネントは良好。システムも良好。協力プレイでギリギリプレイヤーが勝つように作られているのはかなりバランスがよくとられているということだろう。

あと、よく考えると「こういうことをしたほうが効率がいい」という、戦術レベルでの発見がいろいろあって、感心した(と、これはゲーム上手な人がいるとすぐ見つけちゃうけど)。

感想 - 裏切り者とルールの運用が難しい

TRAITOR(裏切り者)を入れて遊ぶというルールがあり、今回、僕がTRAITORのカードを引いた。裏切り者は、全員で協力してプレイしているのに紛れて、その目的を妨害しないといけない。

ということで、プレイ中に情報開示をどれだけするか、というのがかなり鍵になる。

手持ちカードや、見た災厄カードの内容を特定する発言が禁止されているだけで、どちらかというと緩めに思える。というより、そういう状態では、いくらでもそこをすり抜けて「ここ、大丈夫そうなカード持ってますか? じゃあげます」みたいなしゃべりかたが出来てしまう(ほぼ、何かのカードを持っているか、というのと同じ質問になってしまう)

わりと主導的なプレイヤーがいて「持ってますか? じゃぁこっちからこうやって工面しますね」と、カード配分をスパスパきめていくと、そのへんでの嘘がつきにくい。

嘘がつきにくいと、疑心暗鬼になるプレイヤーも減る。そこでまた、嘘や扇動の効果が減衰する。

自分の正体を隠した裏切り者は、結局、有用なカードを握っておいて持ってないふりをする、とかいうことしかできないような印象をうけた。

ルールの解釈にもよるんだろうけど、このへんはもっと暗中模索で、お互いの戦略に完全には合意が取れていない(「なんで今そこに行く!」みたいな)感じのほうが、何度も遊べると思う。