無関心日記

ホームレスらしい女性を見かけた。髪はぼさぼさで、服も一張羅のようだ。
夜買い物に出たとき、その人が足をかばうようにして歩いているのと、すれ違った。
買い物から帰るとき、また見た。さっき見たところから少し離れた交差点で、真ん中で立ったまま腰を二つ折りにして何か靴を直しているようだった。中央分離帯もなにもない、通行量の多い道路の真ん中なのだが、車は上手にその横を素通りしていた。信号が青になると、後ろから来た車に追われるように彼女は道路を渡った。

見てすぐのとき、ぞっとしたのは「あの人は死にたいと思っているのだろうか」と思ったからだった。だが、その考えはすぐに修正された。単に交差点の真ん中で靴を直していただけ、ということであれば、必ずしも死にたいと思っているわけではないだろう。そう思うことにした

じゃぁどうしてあんなところで…? と考えると、もっと一般的で切実な答えに行き当たる。

かといって、自分が何をするわけでも、声をかけるわけでもない。