Slice

a.

かんたんな本を読んだり云々、というのは筋トレに近いので、飽きてしまわないように、その都度「おいしい」と思える本を読もうと思い、書店で文芸書の棚にあるような作家の本を、ぱらぱらめくっていた。あぁ楽しい。文章を読み進むごとに、読んでいる自分の位置がねじくれていく感覚。ものすごくパラメータの多い(重力とかコリオリ力を含んだ慣性とかが同時に働く)弾幕シューティングをやってるような気がした。

b.

小説を読んで「考えさせられる」とか、鈍い人がその場を取り繕うために言ってるだけの感想と思っておけばいい。考えさせられなかったからといって恥じる必要はない。私は長いことそういうのに騙されていた気がする。