日記 (you only see what you want to see)

夕方から雨。バス待ちの雨宿りで『春にして君を離れ』を開いて読み始めた。これは……傑作というか、不思議な小説。冒頭から一大スペクタクル。そして、薄皮を剥ぐように、積み重ねるように、<主人公に真実が見えていない>ミステリの形で話が展開する……しかしこの話のテーマは、謎が解けることではなく、きっと、「わからない」ことなのだと……(詳細はいずれ)

昔のハヤカワNV版のものを、架空の姉か妹の本棚で見つけたつもりになって、読んでいる。ものすごく面白いのだけど、仲良くなりたい女の子に貸す気はしないし、いわんや男の私が同性に貸すのは意味不明かもしれない。