空飛ぶ馬

ペダントリ+萌え文体+探偵が推理してへぇー、という印象だった前2篇から、後半はこなれて、「私」の、内面描写が増えて、楽しく読めた。

…うそです……読みながら目を潤ませてました。だめっすよ、乗れないはずのバスに乗れたから、時を跳躍したみたいだ、なんて描写したら。それだけでクラクラです。これ、覆面作家のときに予備知識なしで読んでたら、きっとわたしは萌え死んでます。北村薫は絶対女性だ! とか主張して…。

というわけで後半3篇で大幅に評価を変えて、「好きな作家」になりました。