フッガー家

ルール

フッガー家の得意先になるために(?)、織物や銅やワインを売るゲーム。手札から売りたいものを場に順にプレイし、ラウンド終了時に売ることができる。ラウンド終了の条件は、「同じ種類の産物が5枚、場に出ること」。このとき、出た枚数がトップの5枚含めて上位3種類の産物は、枚数分だけ相場が上昇、下位の産物は、相場が下がる。相場が上がりすぎると暴落する。

場に出た枚数が相場に直結しているのがポイント。

感想

まず、いいところ。他人が頑張っている産物に自分も乗っからないと、利益が得られない、でも頑張りすぎると暴落する(相場を表すマーカーは円状に動くので、相場が9の上は1になってしまう)。他人がうまうまと利益を得ようとしている産物については、わざとその産物を溢れさせることで暴落させる、などという手も可能だ。

自分にとってはこれが得、相手にとってはこれが得、トップは誰々だから、全員でトップが勝たないように暴落を仕込むはず、だから今出すのはこれ、などというロジックが立つ人とやれば、面白い。

悪い所。面白いといえば面白いのだけど、煩雑なわりに、どこかで見たような感じが拭えない……。プレイに根拠のある「トレンディ」(R.Knizia)みたいな感じ*1

カードを円状に配置するというのは、Adlung社の縛りなんでしょうか。「フェレータ」(M.C.Merkle)や「モイタラ(ミューテラ)」(M.C.Merkle)といった重めのゲームが想起されて、個人的にはちょっとどんよりした。(相場の暴落を円状に配置した数字で表しているという発想そのものは、シンプルで面白いと思う)

ラウンドごとに、ヤーコプ・フッガーのカードの前にカードを2枚オープンするあたりなど、フレーバーとしてもシステムとしても中途半端な感じがする。これ以上複雑にするとファミリーゲームとして厳しいのかな。ルールに見落としがあったのかもしれないので、見直してみよう。

*1:トレンディは、無根拠さが馬鹿馬鹿しくて笑えるので、それはそれでよいと思うけど