『チルドレン』,伊坂幸太郎

ISBN:4062124424
チルドレン

昨日買って読んでいた伊坂幸太郎『チルドレン』を読み終える。短編3本目までは調子がよかったが、4,5本目で失速…ただの洒脱なお話集になってしまったような。ラストは投げっぱなしということですか。それとも「殴った」という事実がああいう滑稽さのもとで行われたことで読者に何か救いを見いだしてほしいとか。よくわかんないけど簡単に殴りすぎ。あと萌えさせすぎ。人情話と思わせて本格ミステリっぽいテイストもありますよ、というのが、ちょっと鼻についてしまった。2,4本目が乾いた人情話成分多め(4の終わりはよかったです)だけども、そこにあえて本格要素をまぜて欲しかった。個人的には、1本目「バンク」の、人質のアレをアレするところで、何気ない話から、パズルっぽい要素が立ち上がってくるところが一番「いいな」と思えたので。見過ごしていた(というほどわかんないわけではないが…)けどそこが本格だったのか! というあたりが面白いと思う。

つうか何でもかんでもミステリっぽさを求めて読もうとしてるから了見が狭いのかなオレは……。