殊能将之『キマイラの新しい城』
なんかこう「本格とは…」とか語り出すといっくらでも理屈が捏造できるような話。僕も書きかけたけど、あほらしくなってやめた。
書きかけていたことのポイントは…(ややネタを割っています)
- 作者が制御している環境からは、登場人物は欲しい情報を得ることができない
- 作者が制御している環境からは、読者も欲しい情報を得ることができない
- 作者がフェアネスをうたっていても、完全に厳密なフェアさを求めることは困難。どこで線を引くか、ということによって条件は大きく変わるだろう。どこかで犀川センセが言ってたのと似たような話だ。
- 密室講義は一種のパロディみたいなものじゃないかな…なぜ、人が光速を超えるのが困難というところから掘り起こさなければいけないのか。考えると、だんだん馬鹿馬鹿しくなる
- 結局それは「常識」という名の小説外知識を援用しているわけだ
- どこからひねり出したのかよくわかんない「常識」を元に謎が「解決」されてしまうが、どこから球を出すかわからないものにフェアとかアンフェアとか言っても意味なさげ
とかいうことでした。だからなんだよ、ってことですけど…。誰に向かって書いてるのかよくわかんないなぁ…俺みたいな奴向けってことでしょうか…中盤、名探偵登場のあたりはヘラヘラ笑って楽しめました。