コメント欄にリファしている理由

http://d.hatena.ne.jp/hatenadiary/20041102#c の、コメント欄にいろいろ書いている方は、

  • 1)自分の基準に基づいて、自分の中でのYes/Noを決める
  • 2)そののち、はてなのプライバシー基準に問題があると思ったらコメントする

という手順を踏まれていることと思いますが、それらは、無用な不安を煽っているとしか思えない、アジテーションのようなコメントに、読めてしまう可能性もあると思います。

(いらぬ心配でしょうか…? 僕は今、コメントされている方の一部がおっしゃられている、「情報が盗まれる」「サーバがダウンする」といった、決してゼロにはならない可能性を心配されるのと同じような神経を使って心配しています。リスク管理って大事ですね)

なぜアジテーションに読める可能性があるのかというと、コメントの多くは、2)に関するものだからです。

いくらコメント者のみなさんが1)を熟考した上で、公の立場に立って2)に関する質問をされていたとしても、態度を決めかねているユーザにとっては、自分の態度を決めるとき、いきなり2)に関するコメントが参考になってしまう可能性があります。

そして、コメント者の皆さんにはご理解いただけると思いますが、1)をとばして2)を根拠にして、ユーザーが各自のイエスノーを判断するのは、筋道として間違っています。そのような飛躍をもとにして、「データが盗まれるかもしれないから、はてなには安心して日記が置けないからやめる」「曖昧なポリシーを掲げるはてなは信用できないからやめる」といった、短絡的な結論が誘導されてしまう可能性もあります。

「自分はこれまで、はてなに対しては、名前とメールアドレスを知らせていたが、住所までは教えられない、なぜならXだからだ」。このXに入る理由に「信用できない」「盗まれるかも知れない」といった主観的な内容が入るのは自由ですが、問題は、「なぜなら」の前と後ろが本当にそれで理由付けできるのか、ということです。

「名前まで教えているのに、住所はいやだ、なぜなら盗まれるから。」これは意味がわからない。

もちろん、理にかなう場合もあります。「匿名で使いたかったから適当な名前にしていたが、住所を要求されて一気にユーザーの裏付けを取られるのは納得できない」など。匿名である自由がどれほど重要か、などといった問題は思想的なことなのでコメントできません(まぁ規約には反しているでしょうが…)が、少なくとも、筋道としては納得できる。

判断の根拠がいかにバイアスがかかっていても、それは個人の自由です。しかし、根拠から結論を導き出す、筋道に関しては、なるべくフェアであるべきではないでしょうか。

そのような意味で、さまざまなユーザのアクセスが殺到するid:hatenadiaryの日記で、「データは盗まれませんか?」(上にも書きましたが可能性は常にゼロではありませんし、そこから先、それを可能な限りゼロに近づける対策といった、技術的な問題をユーザと運営者が議論するのは枝葉に入りすぎだと思います)といったコメントをされる行為は、そのフェアさを損ねてしまう可能性があるのではないかと思います。


…とかいうことをコメントしてる人に対してリファするのは喧嘩を売ってるように思われるかもしれないので、リファするかどうかは保留。