読書リレー

ちょうど僕が『宇宙消失』を読み始めたとき、id:DocSeriさんはその本を読み終えたところだったらしい。たとえばこれは僕がDocSeriさんから『宇宙消失』(isbn:4488711014)を借りてきた、という<ことにして>もいい。本の実体(インスタンス)は違うけど、書かれてあることは同じなので、一冊の本、という<ことにして>もいい、というわけだ。

ブクログのことを連想する。ブクログについては以前の日記にも書いたが、日経ソフトウェアにも囲みで紹介があって、それがまた「本を並べる機能が…」「JavaScriptは有効な方法だ…」みたいな、自分の感覚とちょっとずれたものだったので、むむ、と思っていたところだった。あれは、本を「所有」することについてのアイデアだと思うわけですけども。

つまり、書影で感覚的に棚に配置して眺めることができて、それが「じっさいの本」とISBNによってつながっている、ということに、積極的に意味を見たいと思うのだった(その割につかってないが)。サイバーパンクSFとかで出てくる、ビジュアライズされた「電子図書館」や「電子書庫」のイメージですな。ただし…選んだ本に書いてある情報を得るにはアマゾンにカネを払わないといけませんが。

ISBNというのは、買えるという利便性のためにあるのは勿論だけど、その本が実体として存在する、という裏書きみたいなものであって、逆に言えば、この裏書きが何らかの別の形でつくられるあそびも、あってもいいかもしれない。

ということで思いつきですが、本のインスタンスが有限であるような書評サイトとか楽しくないでしょうか。ある本が「私の手元にある」状態になっていないと、評価が書けないような制限がある。本は貸し出しされた来歴を知っている(貸し出しカードですな…酒井美紀的なときめきを感じます…)。人気のある本には、「はやく読んでこっち回せよ」みたいなつっつきがあるので、ちょっとは積ん読は直るかもしれないです。

たぶん積ん読のまま返却→何回も同じ本を借りて「この人よっぽどこの本が好きなんだ…」とか思われてるのを勝手に想像して恥ずかしくなる→でもだれもそんなこと気にしてませんから…というコンボに200ルピー。