螢
- 作者: 麻耶雄嵩
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2004/08
- メディア: 単行本
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a.
読み中。2/3あたりでやっと、あからさまな隠蔽に気づいたので、確認中。これはメインのネタじゃないらしいのだけど…
b.
あれ…なんで…てっきり…XXだと思ったのに…、と、思ってたらさらに…追い打ちをかけるようにすごい技が炸裂…なんだってー! たしかにそういうことになってる…。
検証でなんかややこしいことを考えて、驚きも半減って感じですが、たしかにこれは、見たことがない、っていうか、ありえない…。
c.
でもですね、あまりにこれ、整合性が取れすぎてて、絶対になんか、気づいた人だけがわかるような仕掛けがある、とか思っちゃうですよ! なぜなら、麻耶雄嵩だから!
http://d.hatena.ne.jp/kotoko/20050227#p2 でことこさんが混乱してる感じがわかりすぎる。ぜったいなんかこそっと仕掛けられてる感。
d.
結論としては、本筋の殺人は実にどうでもいいという…っていうかそういう読者を相手にしてることが前提のミステリなんじゃないかと思いました。
所謂<逆トリック>の実装例でしょう。
e.
(以下、かなり露骨にネタを割ります)
最初車に分乗してる時点で、二人しか会話してない、そしてその後、明らかに長崎が振られた会話の中でしか出てきてないので、途中で不審に思って読み返して、これは二重人格の人なのかと思った。
「六人いるな」とか言っていて、微妙にどちらとも取れる発言なのかと。
で、諫早/長崎が二重人格であることを、周囲は気づいていて、気づいているのだけど知らないふりをして、二人ぶんの待遇をしているんだけど、そことは別のところで殺人事件が起きるという、超絶技巧バカミスなんじゃないかと、かなり期待して…。
料理を食べ過ぎた、とかいうのも、一人格ずつちゃんとメシ食ってるから、108kgなのかと。2で割ったら50キロ強だよね! とか、無理のありすぎる計算をしようとしてました。
までも、地の文と登場人物の文を混同させるっていうのは、見たことないので、それだけで自分的にかなり高評価です。あとやはり、この小説の最大の山場はやはり「何だって!」です。『笑わない数学者』がコンセプトが提示された考えオチだったのが、ちゃんとネタとして実装されてる。