今日の査収

以下、ルール初読の感想。

ハチエンダ

作者のW.Kramerは、軸になるアイデアにいろいろくっつけてことこと煮込んでごった煮シチューをつくる人。今回もバランスとられまくってて、きっとまたなんか、デザイナーの掌の上で転がされるんだろうな的予感。
今回の売りは「裏表に絵の描かれた駒を使う」。とくに自分の持ち駒である動物駒は、裏にも別種の動物が書いてあるのがバランス取りになっているもよう。この手のゲームの常として「同じものを沢山並べれば高得点」なのだが、それはつまり、同じ動物を使いすぎると裏に書かれてある他の動物の使用可能個数が減る、ということだ。クハー!
土地駒という共通の駒でも同じ処理がされていて、これは取り合いなのか? ガチすぎるそれって…と思ったが、共通駒は「足りない場合は他の駒と交換してください」みたいな柔軟なことが書かれてあるので、これは単にコスト削減なのかもしれない。
全体的には「砂漠を越えて」に似たテイストだと思った。

クレタ

駒が何種類かあって、運の要素の少ない地政学マルチっぽい雰囲気。移動と駒の枠数はあるが、戦争はない。複数国にまたがるポイントを押さえると強いというのは、「王と枢機卿」っぽい。自分の行動を7枚の手札から切っていくのでだんだん選択肢が絞られる+他プレイヤーに推測されやすくなっていく、のがミソ。

フェットナップ

んー?…ゲシェンクと同じで「やってみなけりゃわからない」タイプのゲームなんだろうか。基本的に数だけを使ったゲーム。人にボーダーを越えさせるようなパスをあげて、自分以外の地雷を増やしていく。

カルカソンヌ 新しい地

カルカソンヌのリメイク。
実はこれに一番驚いた。正直「またカルカソンヌかよ…」と思ってたのですが、これは、ルール改変としてよさげです。
カルカソンヌの「どうしようもない部分」をあっさりと切り捨てて投資ゲームにしちゃいました、という軽さがよく機能しているみたい。
どうしようもない、というのは、拡張中の都市に道タイル撃たれたり、都市に都市をぶつけたり、お互いの思惑同士が衝突してにっちもさっちもいかなくなってしまうところ。
オリジナルのカルカソンヌが後半眠くなる原因はそのへんにあるのかも。
なんと、手番で任意に騎士を回収可能…というのが、もっとも大きな変更点。地形の完成には関係なく、回収時に得点する。だから、多数決ルールもない。居残ってでかくするかどうか、さっさと切り上げるかはプレイヤーの判断でよい、という話。
ただまぁ手番の数には限りがあるから、置いて回収を繰り返すよりは、一発でドカンと回収できたほうが効率はいい。