3-005.ウェブ進化論
あらためて。1時間くらいでざっと読んだ。
- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/02/07
- メディア: 新書
- 購入: 61人 クリック: 996回
- この商品を含むブログ (2353件) を見る
高速道路が通って誰でもそこそこのところに行けるようになった、という主張をはじめ、この本に書かれてある状況認識に、私は違和感を覚えるものである(というか、私の日記はその話しかしてない)。勉強の仕方や身の回りの情報をどう構造化していいかわかんない人がたくさんいる、というリテラシ格差に(あえて)目を背けているように感じた。
「高速道路」論の反証として、私を含めた、アルファではないはてなブックマーカー、というのが容易に挙げられる。集合知だなんだと、どれだけオプティミスティックに書いているとはいっても、日々流れている記事にクダを巻いているだけの人がこんだけいる、という事態を無視しすぎなんじゃないのか。
ブクマの負の側面とか大上段に振りかぶりたいわけではない。アルファではない人が必ず発生する、ということが本質なのだと思う。道具があったら、一定の割合でとんでもない使い方をする奴があらわれて、それが全体の水準を引き上げるので、それまで普通の使い方をしていた奴も「凡庸」と評価されてしまうだろう。
どういう意図でそういうことを無視した態度をとっているのかは、よくわからない。まぁ、アルファに対するオメガのひがみでそう見えるのかも知れないが…。
もっとも欠けているのは、人は情報を整理し発信するだけではなくて、成長することがある、という視点だと思った。情報はそれだけで存在しているのではないし、ブログにおいては、日記人格そのものが情報であるといってもよい。
追記
もうちょっとどっかで練って真面目に書くかも。
追記 2
自分が一番ひっかかっているのは、web2.0に対する「神の視点から情報を再編成する」という説明なのかも知れない。自分にとってそんなん2.0じゃないだろうという直観。とりあえずオレはオレの身の回り3メートルくらいが再編成されて、なおかつ遠くのほうまで見通しがきいてれば、それでいいんだけどな。神とやらが再編成した情報の秩序が正しいかどうかは知らんのだし。
追記 3
この本の関連書籍として『みんなの意見は案外正しい』より、『SQLドリル』が売れたほうがいい、という極論。神なんか信じられるか。オレに集約させろ。
- 作者: ジェームズ・スロウィッキー,小高尚子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/01/31
- メディア: 単行本
- 購入: 13人 クリック: 216回
- この商品を含むブログ (264件) を見る
- 作者: 羽生章洋
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2005/03
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 53回
- この商品を含むブログ (78件) を見る