犬ひも

昨日の話の感想をいくらか。

公知の事実やすでにあるものを「おれの発明」と主張するイタさは、一つのプログラミング言語しか知らない(「掲示スクリプト配布所」的な)イタさに通じるものがあるのかも知れない。

んーそう考えると、一つ知ってるだけまだいい、という感じもするな。

1.

久しぶりに陸ゲ部に何か書くか…という話題だ。既にあるものに名前を付けて、「おれの発明したゲームです」というのが問題なわけだが、逆張り大好きな私としては、当事者の白黒以前に、その視野の狭さこそがイタいのだ、というあたりを、強調したい。

私たちは無意識に、そのイタさに感情的になって反応している。

なぜイタさの話にずらしたいかというと、そのイタさは私たちも多かれ少なかれ持ち合わせているものだと思うから。

2.

わたしたちは、ドイツのボードゲーム文化だとか、方便ではときどき言う。でも、実際にはわたしたちはドイツ人ではない。ただショップからゲーム買って遊んでるだけの日本人だ。はーそういうのがドイツの文化とおっしゃいますか、そりゃ何ですか、ちょっとイタいですね、とつっこまれてもおかしくない。

今回の件で「ゲーム文化を破壊するから剽窃には反対だ」、という言い方がある。

確かに正しくはあるんだけど、「え、ちょっと何、君らのやってることブンカっていうの?」と半笑いで聞き返される可能性があることは、覚悟したほうがよいのではないか。

…話がそれた。

他人の視野の狭いイタさを発見したら、なんかしてその閉じてるドアをこじあけて交流したほうが、お互い得るものがあるんじゃないかと思う。これはもう、白黒の問題ではない。

イタい人の瑕疵を見つけて「あれは黒だ」と憤りたい気分はなくはない*1。でも実際に、白か黒かがはっきりしたところで、どうなるものでもない。それは当事者の間の話だ。っていうか仮に、法律的・当事者の権利関係的に「白」とわかったら、それで今回の件はスッとしますか。しないでしょ。

本音は「うわーお前イタい」ではないのか。そして、その安っぽい感情をそのままぶつけるのは幼稚だと感じるから、「白か黒か」という理論武装をしたがる。

しかし「イタい」は相対的な尺度であり、諸刃の剣だ。

だから、「イタい」ものを見つけたら、「イタい」と外部化する以外に、何かできないか考えたほうがいいと思うのだ。

イタさをイタくなくする活動で、自分もイタくなくなれるんじゃないかという期待を持っていると言ったらいいか。

ところで

この話題は「掲示スクリプト配布所」的イタさ、というか、PHPがダメだ、という話に繋がるかもしれない。

PHPはダメだ、なぜなら言語仕様上セキュリティどうこう、という話題は、実際本質的ではないと思う。しかしそう言いたくなる気持ちというのはなんとなくわかる。要するにこれは視野の狭い人(いやもちろん仮想の人なんだけど)に、視野の狭さに気づかせてドアを開かせるための乱暴なノックなのだと思う。セキュリティって言っておけば、ドアを開いて外に出て調べざるを得ない。

*1:あれ、それって、イタいから黒ということにしたいのかな…なんつって