日記

モテキについて

読み慣れていないので、漫画全般にあまり興味がわかないのですが、とくに「モテキ」に興味がないというと、そう発言したことで何かに参戦したようなことになってしまい面倒です……。そして「これを拒否するのはお前が未成熟な証拠だ」と勝ち負けをはっきりさせようとするものに対しては腹が立つので結局それで参戦したみたいな気分になってしまい、うちひしがれてしまいます……。

そんな「モテキ」について、読んでないまま断片的な知識だけで想像しますと、「好かれることに執心していたもてない男が、なんかいろいろあった後、相手を好くことに気づく」という気づき漫画なのではないか、と思います。

しかしそういうのは、ツタヤに行けば100円で借りられる旧作の恋愛映画などで、より捻ったり洗練された形でたくさん視聴できたんじゃなかったっけ、と思うのです。それら映画と比べて「モテキ」になにか新しいところがあるのでしょうか。

確かに、男性はそういう(観ている自分がちょっと痛くなる)恋愛映画を観ることは少ないので、女性漫画家のきれいな絵で、男性向けに、恋愛映画的なテーマをそこそこおもしろおかしく描けば売れるで! ビジネスチャンスやで! ちょろいもんや! ということなのかもしれません。臆測ですが……。

私はこの日記でたびたび「ハイ・フィデリティ」という映画に言及するのですが、「モテキ」が気づき漫画的に終わるのだったら、それは、ジャック・ブラックが歌わない「ハイ・フィデリティ」みたいなもんだな、と思いました。ジャック・ブラックが歌う前に終わる「ハイ・フィデリティ」は、ジョン・キューザックが相方(名前忘れた)を愛することに気づきました、よかったね、という単なる気づき映画になってしまうのであり、「あいつもフラフラしてたけど結局落ち着くところに落ち着いたわよねー」というガールズトーク原理に取り込まれてジョンは幸せに死にました、ということであり、そのバージョンの「ハイ・フィデリティ」は53点くらいの映画です。(元は74点くらい)

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モテキ」にイラっとする方は、ジョン・キューザックが彼女を取り戻した後、いったん止めて脳内でエンドロールを流し、「いや、まぁ、ハッピーエンドだけどさ……」と微妙な気持ちになったのち、そこから最後の10分を観るのがおすすめです。