パリ20区、僕たちのクラス

間があいた。

パリの下町の中学校で、フランス語の教師が赴任してからの数ヶ月を描く。これはドキュメンタリーではなく、子どもたちは皆役者である。「中学生日記」みたいなもの。

会話のぶつかりあいが圧倒的。外国語で見ているから「らしく」見えるだけなのか、本当に彼らが成熟してるのか判断つきかねる。

一筋縄ではいかない子どもを相手にするのは、これは努力でなんとかなる類の話ではないだろう。力や知識では絶対に押さえつけられない。会話のダイナミズムをコントロールし、怪我しないように着地させるサーファーのような技能が必要なんじゃないだろうか。

こういうの見ていると、どのみち、人間同士なんて伝わらないし、お互いに言いたいことを言い合っているだけなのではないか、と、ちょっと暗い気分になる。

学校の先生らしい客もいくらか座っていたけど、どんなふうにごらんになったのだろうか…。

63点。