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幻影師アイゼンハイム

スカパーの録画を観た。

ラストの「バン!」「バン!」でいろいろと都合良く説明される(「ショーシャンクの空に」的なアレ)んだけど、この映画のそういう見た目こそ、偽装なのかもしれんなぁ、などと思いながら観ていた。

つまり、「ロジックとトリックによってマジックが説明される」という謎解き映画じゃなくて、「『ロジックとトリックによってマジックが説明された!』 と、19世紀の人が衝撃を受けてるのを、いやいやそんなこたぁないし、トリックだけじゃ無理あるから……と21世紀の観客だけが突っ込む」映画なんじゃないだろうか。

映画の撮り方があんまり観客を騙そうとしてないどころか、「これはひょっとして、単にほんまもんの魔術なのでは……」と思わせるシーンもある(「オレンジの木」はものすごく鉢に寄って撮影しているが、何か仕掛けがあるようには見えない)。

途中の説明では、映写機で映像を煙に映し出すトリックなどが再現され、「映画こそトリックなのだよ」と言いたげ。そのへん深読みするとすごく面白い映画に見えそうな気がします。麻耶雄嵩の小説みたいですね!