2/13の日記

フライトナイト (録画)

これは素晴らしいですね。80年代学園映画にドラキュラが侵入してきたら……ってだけの内容なんだけど、手際が確か。

冒頭から「ベッドでイチャついてると、テレビで怪しげな番組がかかり、窓の外では闇に紛れて棺を運ぶ人物が……」と、ものすごくわかりやすく、この映画でやりたいことを提示していて、引き込まれる。引っ越しの前段階について、いっさい前振りも説明もない潔さ。

SFXもいい。この映画の絵の想像力の範囲で、「最も恐ろしいもの」が表現できている、というか。

主人公の彼女は吸血鬼に魅入られて、連れ去られ、身体を許し、血を吸われて吸血鬼になってしまう。その様子が時間をかけて描写される。これをホラー映画だと思って観ると、どってことないが、学園映画の水準で観ると、何かものすごく、つらいものをつきつけられている気分になる。

学園映画ではいいとこ、「主人公の彼女が、金持ちのおじさんに誘惑されようとして、彼女も少し迷いがあったけど、そのときはたまたま主人公と喧嘩したところで……」みたいな、予防線を張ったような展開にしかならない。相手が吸血鬼なら、そんなストーリーの言い訳がいらない。目があっただけでズギュゥゥゥン、抱いて…ってもってかれてしまう。恋人が去って行くのに、たいした理由なんてない。それがちょっと、普通の学園もの映画より現実に近くて、胸をうつ。

最近のリメイクを誉めている人もあったので、機会があったら観ときたい。この映画を、どうやって雰囲気壊さずにリメイクするのっていう……。

そういえば

10年経っても同じ日記サービスを使ってるとは、さすがに思ってなかったな。