7.操り人形/フェレータ

http://ejf.cside.ne.jp/review/ohnefurchtundadel.html
http://ejf.cside.ne.jp/review/verrater.html

操り人形のほうの評価。

キャラクターを駆使して建物を建てるゲーム。

面白い。定番。入手も容易。安価。カードきれい。

しかしなぜか一部のゲーマーには受けが悪い。わたしも積極的にはやりたくない。ゲーム会で嬉々として「操り人形」を始めるテーブルがあると、「まーじーでー?」(非難ではなく、好きだねぇという意味で)と思う。

時間がかかりすぎること、プレイ時間が不定なことが大きなマイナス。いずれも、他人の足を引っ張ることが前提のゲーム性に由来している。社会人は会場を借りて遊ぶ場合が多いので、この手のゲームは、そうとう時間に余裕がないと安心して遊べない。

また、場に独自のロジックで動く人(もっと直接的に言うとタコプレイヤー。人のことは言えないが)がいると、読みがほとんど通用しなくなるのもきつい点。つまり、考え抜いた人間の方が負けるという事態も普通にある。これを不公平と取るか、プロセス重視・楽しい時間を過ごすゲームと割り切るかで、評価は割れる。

先に悪いところを書いたので後は誉めよう。ルールの洗練に関して、手放しで評価したい。「操り人形」は、「フェレータ」のキャラクター選択システムを取り出して改良を加えたものだが、「フェレータ」を遊んだ後で「操り人形」をやると、よくこれだけ削ぎ落としたシステムで、元のゲームよりも多様なロジックが生まれるようにできたなと、感心するほかない。

人数によってゲーム性は変わるが、わたしは、5人か4人が好き。5人以下のプレイでは、最初に表向きで捨てるキャラクターがあるので、「みなさん! このラウンドには暗殺者はいません! チャンスターイム!」と宣言できたりして、プレイが楽しくなる(7人だと皆黙々とキャラを選ぶのでかなり眠い)。4人は紛れの要素が減って、一番ロジックの使いようがあるのではないかと思う。

フェレータがなければ操り人形もなかった筈なので、二つ合わせて一つのゲームという扱いにしておく(フェレータも重層的な読みがあって面白いです)。