関心空間に関する簡単な私史

ぼくが使い始めたのは2002年の初め。それまでいろいろなコミュニティの提供サービスに手を出してはやめしていた。

なぜやめていたか。簡単に言うと、「自分が何者でもないことに直面してキツくなるから」。仲良くなるのは簡単だが、話している相手の社会的属性や、知識の深さがわかってくると、自分と比較してどんどんキツくなってしまうのだった。

今回、上のURLを読んで、属せない人を支援したいというのが関心空間のコンセプトに織り込まれているというのは初めて知ったのだけど、関心空間て、そういう「何でもなし」な人を許容するシステムになっていた、というのは、実感として大きい。

むしろそこが、ユーザーを広げる原動力になっていたと、勝手に解釈したい。*1

何かに関するオーソリティでなくても、何かを一生懸命やっていなくても、自分が気になるキーワードを、ぼちぼち積み上げていくだけで、少なくとも表面的には、あの有名人の空間と似た感じの見た目になるのだった*2

さらに、キーワードにリンクする、という方法で、有名人の空間に一歩で入っていける。単にリンクするだけだと、それなりに羞恥心が邪魔するのだが、リンクするとき、その「つながり」に名前をつける、という捻りがあるので、自分の記述内容がどうしようもなくても、「つながり」の名前の付け方で、なんとかなってしまうのだ。*3

…くだらないだろうか? でも、みんながみんな、一次情報を持っていて、自分の持っている情報を他人に紹介してるわけではないのだ。

*1:これは僕が「はてな」に対して感じている寛容さに近い。(はてなの「ワセダ化」参照)

*2:結城浩さんとかが、かなり早い時期からやっていたはず

*3:なので、空の「つながり」名でリンクしたりしてる人見ると、個人的には「勿体ないなー」と思う。