ゴッゴルについて

http://d.hatena.ne.jp/mutronix/20041019#p1
について、
http://d.hatena.ne.jp/sugio/20041025#f

にて言及いただきました。まぁ一歩引いてなんか言っとけばスノッブな人よりスノッブになれるわけで。フフン。…なんか煽られているような気もしますが(自分の声の大きさを知れ、ということを、おっしゃってるんでしょうか…まいど狷介ですいません…)、今の感想を書きます。

もにょった理由。

  • 1)主催者がほぼ何の労力もかけずに、SEOコンテスト、と言っただけで、PageRankがどんどん上がって行くこと。主催者の怪しい感じ、というより、扱うテーマの自己言及性みたいなところ。
  • 2)「GooglePageRankがすべてである」という価値感が暗黙のうちに了解されているところ。
  • 3)やることとその結果のつながりの不透明なところ。
    • a)検索エンジンそのものの不透明さ。
    • b)自日記で言葉を連呼する→当該ページではなく、リンク先のキーワードのPageRankが上がる、ということが目的になっているところ。
  • 4)「ゴッゴル」という完全な造語のまわりに、用例だけが無数に発生していくところ。なんとなく気持ちよくない。

2)3)はこうも言い換えられるような。

  • Googleはいたるところにおわします。ひたすら祈れ、さらば願いは聞き入れられん。

単純な「遊び」として、参加することに、別に思うところはないし、やっている方にどうということはありません。

仕組みがよくわからないものにたいして、戦略戦術のとりようがないまま連呼するというものを、自分の「遊び」のカテゴリにはあんまり入れたくないので、個人的には積極的に遊ばない。ということです。

仕組みがよくわからない遊び

以下、「PageRankを上げる遊び」として見た感想。

仕組みがよくわからない、と書きました。僕も、PageRankや、Googleが重視する要素についての基礎知識は、ゼロではありません。しかし、それらの実際の動作のメカニズムについてはよく知りません。

ゲーム的に言うと「プレイヤーの行動と結果がどう結びついているのかよくわからない=ルールがゲームの中で機能している実感がわかない」。

たとえば

  • サイコロを振って6の目が出ました
  • いろいろあって
  • 結果的にあなたは9マス進めます。やった!

…えー何、何があったの? みたいな。双六だって「出た目だけ進む」というメカニズムは、はっきりしてるのに。そのへんに、居心地の悪さを、感じます。

また、Googleにも検索結果への恣意的な介入は存在する(僕はこのことを「ウ社」の件で知りました)。これは、ゲームの最中に、ゲームマスターがそのルールやパラメータをいじることができる、ということを意味しています。パラメータのバランスとりを、人がやるか自律的にプログラムがやってるのかはおいても、途中でいつバランスが変化するかわかんないものはゲームとしてどうなのか。そのふるまいの予測を含めて、「遊ぶ」ということなのか。

個人の運営するサイトであれば、メカニズムが見えないなりに、やりかたはあるのかもしれない。あんまり書きすぎると調整を受けるから、はじめじわじわ、後半ダッシュで、とか、戦略を立てる余地はある。

でも、?DのキーワードのPageRankを上げるために日記ユーザが協調して戦略を立てる、ということは、あまり起こり得ない。結果的に、それぞれのユーザのキーワードの連呼になってしまう。それは…えーと、自分の考えてる遊びのカテゴリからはちょっと外れるな、というか。そんな感じです。

SEOコンテストの主催者の意図がどこにあるのかよくわかりませんが、プラスの方向に考えると、Googleのメカニズム・SEOの仕組みを学ぶ人が出てきて、知識の裾野が広がるようなことは、あるかも知れないです。