マハラジャ(ラージャ)

マハラジャ」はクラマー節*1が炸裂。エル・グランデ+操り人形+モノポリー+あと色々。勝利点を蓄積させずにカネに還元する仕組みは、ドイツゲームのお約束を一つ蹴飛ばしてる感じで、けっこういいと思った。

特徴的なのは、手番の2アクションのうちに、自分の持っている「役割」タイルを<人と交換する>アクションを含められること。

「操り人形」やったことあるひと向けに説明すると(知らない人ごめんなさい)、最初から役割がオープンで、1番の暗殺者が行動中いきなり、「じゃ、以後は4番王様の人と交換」といって、カード交換で王様だった人が暗殺者になるような感じを想像してもらうと、けっこう近い。交換した後、王様の能力を使うこともできる。んで、次の手番は、暗殺者と交換に1番を貰った人(さっきの王様)になる(これがひどい…2番を引いた人にいつまでも手番がまわってこない)。

今回のプレイでは4(無料通行)がけっこう多く動いた。もっと手番を大事にして我が道を行くような勝ち方があると思う。

「クラマー節」と書いたのは、やってる最中「あれしてあれして…」と思う割に、後で考え直すとよく実体がつかめないあたり。どっぷりその環境に沈められてアップアップさせられる感じ。苦痛ではないが、僕は「エル・グランデ」持ってるので「またかよ!」という感じは若干ある。

というかこの人の大作ゲームって、パラメータを増やす方向に大作なのが、面白いけど腹立たしい感じ*2。パラメータの海に潜って勝ち筋を見つけようとか、そういう感じにならないんだよなぁ…つねに一期一会というか。まぁそういうののほうが強弱がはっきり出ないし、ファミリーゲームだからいいんだろうけど。

読み合いがキマると面白い感じのゲームなので、ドイツ年間ゲーム賞*3は取れそうにないが、ドイツゲーム大賞*4ではファンがつきそうな感じ。<順番をいじる>というゲーム性はちょっと斬新です。

僕がおそれているのは、これ、確実に「エル・グランデ」やってもらえる層の人と時間のパイを食いそうなゲームだということ。つまり僕は、人にもっとたくさん「エル・グランデ」を布教してまわらないと、このままお蔵入りする可能性もあるということなのだった…拡張セットも買ってるんだよオレ…。

*1:作者の名前がクラマーという人なので勝手に命名。ほんとはデザイナー2人がクレジットされてる。タクティカルなゲームはクラマー&キーズリングの合名で出ることが多い

*2:あと、この人のゲーム、上級ルールになるとすぐ「じゃ、ここの行動権を競りで取り合ってください」って書いてあるんだよなぁ…明らかにマニア向けに一つパラメータを増やしてるだけという…

*3:一般向けの賞

*4:ファン投票