ルイ14世

ゲー話にて隔離。あと、pgdbがトラックバックを受け付けるようになったので、それへのテストも兼ねて。

全体の感想

「ボード」がないので、プレイの様子の画像を見るだけでは散漫な印象がありましたが、タイル同士の位置関係や、その順序が重要で、きちんと「ボードゲーム」としての重みがある、面白いゲームでした。

システム:陣取りと特殊能力

基本は「陣取り」ゲームです。ある場所でトップが取れないと、そこに置いた駒は置き損になります。勝つつもりで張った場所の陣取りで負けるとかなり脱力します。

が、そのあたりの厳しさを、「特殊能力の蓄積」という仕組みが、うまいことフォローしていると感じました。

プレイヤーごとに、密命カードに書かれてあるミッションを達成することで得点をとっていくのですが、密命を達成すると、そのカードを前にならべて、そこに書かれてある特殊能力が使えるようになります。で、この能力は蓄積します。(4ラウンドしかないのでそんなに派手な感じではないですが)

プエルトリコ」や「サンファン」に代表的な、「自分だけがこの能力を持っている」という、箱庭的な気持ちよさがあり、陣取りで競り負けても、多少はモチベーションを維持できます。

システム:勝ち筋の少なさ

ただ、主な得点源を、この密命カードの公開に頼っているので、特殊能力獲得競争に参加していかないといけない(得点を取る裏道があまりない)、という所は、シビアです。基本的に陣取りによる場所の奪い合いが勝敗を決めます。

ミッション達成でポイントを獲得するゲームといえば、クラマーの「フィレンツェの匠」があります。「フィレンツェ」では、得点を得るための道が複数用意されていますが、周到にバランス調整されているため、最初のうちは「結局どれやっても同じ…?」という弛緩したプレイになることもあるかもしれないです。(やりこめば、それぞれの道筋からプレイに影響力を及ぼす方法が開発されて面白くなると思いますが)

ルイ14世」の、勝ち筋の少なさはむしろ、プレイに緊張感を生んでいると思いました。

かなり運の要素が大きいのですが、これも、繰り返しプレイさせる欲求を引き起こす方向に作用していると思います。(運で負けると、自分の判断がどこかで誤っていたような気がする)