はてブの背筋は伸びるか

知らないうちに、エントリのユーザ一覧のusername部分のリンクが、その人の該当エントリブックマークへのアンカーになっていた。

これは、ブックマークすることが、他者の言及にさらされる、ということを意味している。ひとたび誰かがそのブックマークの該当Permalinkにリンクして引用してしまえば、軽い気持ちでブックマークしたものでも、簡単に削除やコメント変更しにくくなるため、軽率なコメントへの抑止力として働くだろう、ということだ。(と思う。「フェアさ」などの言葉を使ってもう少し柔らかく表現できるかもだが)

インターフェイス部分の改善で、心理的にユーザを誘導する、というやり方には賛成。コメントをある人に見せたり見せなかったりするよりはよいと思う。そういう方向の解決が多く納得を得られそうだし、「解決」*1としてはそういう方向しかないように思う。

しかし、Permalinkを設定して言及可能性を増やす、というのは、悪く言えば言質の取り合い、であり、たとえば、軽率なコメントをしてしまったあと修正する、ということがしにくくなる。何を当たり前のことを…かもしれないが。

つまり、この判断は、大げさに言えば、はてブとはどういうものか、という定義において、ブックマークの空間にも公共性がある、という方向に大きく譲歩してしまったとも言えるわけで、公共性がどうこう、という、私の脳内の仮想のうるさいユーザが増長することうけあいなのである。

*1:問題が起きました→何か対処してください→対処しました→よくなりました、ありがとう、という一連の流れのこと。技術的見地から見れば見た目が変わっているだけで、本質的には改善していなくてもよしとすることもある、のでカギカッコに括って表記。所謂「大人の対応」も含まれる