ぼくのエリ 200歳の少女

邦題が子どもの恋愛もののようになっているが、これは悪の誕生についての映画だと思った。主人公は何も最初から変わってない。観た感じは「ゴールデン・ボーイ」や「ブラジルから来た少年」に似てる。おそろしい…。

原題は英語に訳すと「Let me in」でいいのかな。ハリウッドリメイクされるものは、そういうタイトル。しかし、この映画の、全体にほんのり香る邪悪な感じが、ハリウッド版で出せるとは考えづらい。エリの劇中のセリフにもある「私を受け入れて」とは、あなたの心の邪悪を受け入れて、でもあるのだし。

原作は「モールス」。

MORSE〈上〉―モールス (ハヤカワ文庫NV) MORSE〈下〉―モールス (ハヤカワ文庫NV)


60点台と80点台ばかりつけていて、自分でも基準が曖昧になってきている気がしていたが、こういう、話がまとまっていてちょっとグっとくるところのある映画が、自分の70点台なんだよな、と再確認した。

コンスタントにこういうものが観たいです。

75点。