alea大箱はまだ3つ…

むろん誰かの代弁をするつもりなどなく必要なのは解釈のゆたかさだということであり、英国ミステリ万歳ということでもあります。いろいろ決めつけたい奴はモース主任警部読んで*1それでも決めつけたいならくたばれ、と言いたい。

*1:いちおういっとくとモースはオレの知る中で最強の決めつけ探偵だ。きみは天才だ、ルイス!

新着ゲームを積んで悦に入る

ジェノバの商人」が届いたので、それまで持っていたaleaブランドのゲームと一緒に積んでみる。alea*1のゲームには小さな箱と大きな箱があり、どの箱にも側面に人物の絵柄が来るようにデザインされている。自分はコレクターではないつもりだが、これだけきちんとつくられたゲームがシリーズとして売られていると、ちょっと頑張って集めてみたくなる。いくつかは現在入手困難になってしまった。

大箱シリーズ。

小箱シリーズ。

コンポーネントのつくりもよく、どのゲームも安心して遊べる作りになっている。「ラー」「貴族のつとめ」「ロイヤルターフ」などの軽いゲームから、「プエルトリコ」などの奥深いゲームまで、ラインナップも幅広い。

システムルールの説明に30分かかるので敬遠されがちな「プエルトリコ」だが、実は初心者に受けがよい。建物のアビリティを発動させるところに、FFなどのRPGに通じる感覚があると思う。経験済みのゲーマーが1人ついて、面白さを解説してくれることが条件だけれど、いちどやって損はない。

*1:ravensburgerのゲーマー向けレーベル。aleaとはラテン語で賭け/ダイスの意

Quarto! (クアート!)

http://ejf.cside.ne.jp/review/quarto.html

オレやkitaokaさん方面に好評。お笑い4目並べ。

完全情報公開アブストラクトゲームなのにお笑いというのがいかしてます。きまじめな長考派の方には不向きかも知れません。

ルール

「高さ」「色」「○□」「穴の有無」という、4属性の二値組み合わせからなる駒16個を、4*4の盤上に並べて、先に「ある要素」で1列作ったほうが勝ち。

ここに、もう一つ「自分の手番では、相手が選んだ駒を盤上に置く」、というルールがあるのが、捻りがきいています。

感想

要するに○×ゲームなのでは……と思いたくなりますが、4属性全てに気を配りつつ、残り駒と盤面を把握するのは、なかなか注意力を要するので、気が付くと、相手にキラーパスを渡してしまったりすることがあります。普通に考えると、○×ゲームと同じように、両者引き分けで終わりそうなのですが、そうならない…

「え、その駒僕にあげていいんですか? じゃぁ終了……ここの列、全部、□です」と言うときのカタルシスと、相手が「あっ!」という顔の面白さがとても愉快。

必勝法あるのだろうか…きっと盤面を「列」ではなく、4ビットの属性フラグの並んだマトリクスで管理できる人が強い筈です。クイーン問題と同じで、縦横斜めに互いに被らないように、4属性の駒を置ききるのは困難な筈…というか、可能なんでしょうか? 数学に強い人教えてください。

後記:強い人から回答が! ありがとうございます。
http://d.hatena.ne.jp/smoking186/20040607#1086600968
今「クイーン問題」で検索したらこれは、決まった解法があるというよりも、探索のアルゴリズムの問題という感じ。「がんばって探す」しかないのだろうか。このゲームの場合は斜めの筋は2本しかないのでそんなに制約も多くないのかもしれません。

「くたばれ」とか書いたので

好きなもののことも書こう。あなた*1のことばの誠実さがすき、軽さがすき、深入りしなさがすき、わけわかんなさがすき、リファせずにオレに文句言ってるっぽさがすき、甘さがすき、エロさがすき。今日は「フラットな生声で歌っているような文体」を見つけて好きになった。いやむしろ萌えだ! なんで今まで気づかなかったオレ!

*1:単数形だが一人の相手をさしているのではない

決めつけについて

世紀の決めつけ探偵である「モース警部」の七転八倒ぶりを読んで決めつけを反省しやがれ、といったようなことを上にちょろっと書いたが、これは示唆的だ。わたしは、自分が決めつけているということを認識することはできず、つねに人の決めつけぶりを外から見ることで、ひとつメタな立場から笑っているのだといえる。