wikiとblogを両方使うにはどうしたらいいか。

wikiがストック」

otsuneさんほどではないが*1、「なるほど!」というコメントが多いのに驚いた。はてなブックマークでのことだったので余計に。

問題意識

id:otsuneさんの指摘をそのまま使わせていただくと、たださんが「やはり、blogとWikiは個人サイト構築の両輪だ。」と書かれているように、2年くらい前には、blog/Wikiをどうにかしてくっつけて回せないのかなぁ、という問題意識はあったのだと思う。

はてなダイアリー

はてなダイアリーでは「キーワード」がWiki的に使えるのだが、それを使うユーザは自分だけではないので、自分のメモ置き場としては使えない(好きなことが書けない)。

以前から、全体のキーワード空間とは別途、自分の日記に繋げて使える「自分のキーワード空間(Wikiスペース)」が欲しい、という要望はある。

なぜか、うまくイメージできない

はてなで実装されないということはおいといて、blogで書いたものをどこかWiki的スペースに溜めて、自分のために使うという発想は、ニーズとして確かにあるのに、なぜかそういうサービスがない。

僕が知らないだけかも知れないけど…。

とりあえず、日記を書いてしまえば、そこで完結してしまうから、あらためてWikiとして何か書き直すなんてことは、よほど几帳面じゃないとできないからなのかも、知れない。

とっとと、結論

めんどくさいし、論証するようなもんでもないので、結論を先に書く。

blogとWikiの順番が逆なんじゃないか。

先にストックテキストの断片を書いて、まとまったら、それをエントリとして発表するものなんじゃないのか、ということだ。

図にしてみたよ

まず、メモする。これはメモなので、日記/blogのように、日付によって駆動する必要はない

で、それらを結びつける*2。この図みたいに、結びつきが目で見えればいいけど、現状、webベースで、そういうリッチなインターフェイスを用意するのには苦労する。(標準的な方法が決まっていない)

メモ同士に共通の単語を書く、みたいな方法で結びつけることにすると、これはWikiと呼んでいいものかも知れない。

結びつきの中で、自分の考えが練られる。

最後に、考えがまとまったら、体裁をととのえて、今書いたメモを、エントリとして公開する。時間に結びつけるわけだ。んで、この「時間」に結びついてるところだけを眺めると、blogと呼んでもいいかなぁ…的な、ものになる(実際にはそうじゃないので後述)。

どういういいことがあるか

細かい問題は全部クリアしてると仮定して、だけど…

書き手:

  • ダラっと書いたものからボトムアップで記事にできるので緊張しない。
  • 自分が書いたものを、「いつ書いたっけ?」という検索ではなく、意味のつながりから辿って確認できる。

読み手:

  • エントリはもともとWikiの一部だから、そこから辿って、本当に意味のつながりのある別エントリに移動できる。(検索やカテゴリでぶったぎるのではない)

そう珍しい話ではなく

Wikiの「日付機能」「blog的機能」を使うというやりかたは、現在でもあるし、それで日記を書いてる人もいるから、ここまでの話が、特に目新しい思いつき、ということではない。自分の知識の中でも、たとえば、PukiWikiにはカレンダー表示と日付レコードをblogライクに並べる機能がある。

まぁでも、そんなに使いやすくないから、結局blogで流して書いてしまうわけだけど。

Wikiを日記がわりに使われてるYoshimovさんがこのことに触れられていたので、引用する。

Wiki信者だからかも知れませんが、ストックの性質を持つWikiは、見せ方、つまりプラグインやらカスタマイズでフローの性質を持たせることができますが、いわゆるブログ専用エンジンは、どう頑張ってもWikiのようなストックにはならない気がします。

僕がここで言いたいのは、ストック→フローにするインターフェイスを、もっとblogらしく整備すると、個人が書き物をするのに都合のいい仕組みができるんじゃないかなぁ、ということだ。

メモを積み重ねて、結びつけて、ゆっくり書いていくようなblogも、あっていいんじゃないかと。

問題点もいろいろありそう

あと、メモ。

  • 生煮えのメモはブログとは言わない。どこでそのメモは完成なわけ? 後で時間に結びつけた状態が完成なら、途中のPermalinkは?
    • えー、下書きと清書の間の移動はmod_rewriteとかでなんとかなりませんか(目が泳いでサーバまかせになる)
    • それはいいけど「下書き」というか、公開前の「見えない」テキストというのがもっとblogで意識されていいんじゃないの、とは思う。今の「下書き」って、清書直前の下書きでしかない。
  • こんなめんどいことwebでやんなくても、ローカルのメモでやりゃいいんじゃ?
    • そう、な、の、ですが…
    • 生煮えのメモを、敢えて人目にさらして、そこでツッコミをうけつつ錬成できること、そのサイクルがすごく早い、というのが、Wikiのチャレンジしてるところなんじゃないか、とか勝手に思ってるので。

ていうかまじで

「君の言ってるのは、XXXWikiのこの機能のことだろ?フッ」とか、ありそうなので、詳しい方に、コメントいただけるとありがたいです。

*1:とか風よけに使ってすいません

*2:こそっと「Clip」というのが紛れてるが、これは、SBMクリップとメモが同じ次元で編集できることを意識している